■終わった理由は何ですか?

まきちゃん(彼)が言ってしまう。
「やっぱり男が黙って逃げるのは、口に出して言うのもはばかられる理由だったのでは?」

ビールの酔いがサーっとさめ、頭の中がぐるぐる回る。回って回って、でも過去の記憶が回りながら押し寄せる。

あまりの気持ち悪さに、席を立ち、「もう遅いからかえるね」と言い残しチャリに乗って帰った。

チャリのペダルをこぎながら「そうなのよね。そうなのよね。終わった理由はそうなのよね。」と頭の中で反芻する。
あふれる涙でチャリの走行が危なくなったので、チャリから降りて、歩き出した。
涙は、悔しさなのか、恥ずかしさなのか、後悔なのかもわからない。

終わった理由は、それぞれに沢山あって、私が彼らを信じきれなかったし、もう一度知り合っても、やっぱり信じられない彼らだった。

その気持ちと、好きだという気持ちで一杯になって、早く楽になりたくて爆発したり、爆発されたり、浮気したり浮気されたりしてきた。

だからこそ、マキちゃんだけを信じられる今があるのかと。
信じられる相手がいるのは幸福なんだと。

あの時、マキちゃん以外の人と犯した過ちは、もう繰り返さないのだから、泣くことなんかいまさらない。

家についたところで納得した。

あとは、自分がまともに人を愛せるかが問題で、宿敵自分と向かい合わなければ。

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