金曜の白状

2004年10月30日
■明治さんと逢ってみた

「詫びをいれないと駄目だと思ってな。」

そういって日に焼けた顔から白い歯を覗かせて明治サンは笑った。

私は私でお酒が一滴も入っていない状態では小気味のいい返事は出来ない。
なんかハメられてないか。
疑っている私がいる。

「どこ行きますか?」
「うん。なにが食べたい?」
「はぁ。ちょっと行って見たいところもあるんでいってみましょうか。」
丁寧な言葉使いで余計にお互い緊張してしまった。
ほっておいてくれたらいいのに。
素直に私は迷惑がった。

「本当かっこ悪いとこ見せてしまって申し訳ない」
綺麗な標準語で明治さんは頭を掻く。

入った店は昔の私の気に入ってた店。
晴れた日は屋根がオープンする。
いまは見事に違う店になってた。少し寂しい。

ビールを何杯かのんで、全然酔わない自分に腹を立て、勝手にテキーラを頼んで飲むとすこしガソリンが入ってきた。
「んで、大変だったんですか?」
「うん。かっこ悪い話だからもう少しよってからでいいか?」

どうやら携帯を家に忘れて、奥方にメールのやり取りを見られたらしい。
そこまで聞いて私は疑問だった。
「でも、そんな疑われるようなメールしてませんよね。」
「うーん。」
明治サンも少し考えた。

やっぱり私はどっちでもよくなり明治サンのおごりで存分に飲んで、勝手にカルチェの時計を見せびらかし、上機嫌で終電で帰った。

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